冬こそ「エネルギーを蓄える」季節。東洋医学に学ぶ、心と体の温め方

■冬は「閉蔵（へいぞう）」の季節

木々が葉を落とし、動物たちが冬眠に入るように、冬は自然界すべての活動が静まる時期です。東洋医学では、この季節を「閉蔵（へいぞう）」と呼びます。
これは、「門を閉じて、陽気（エネルギー）を逃さないように内にこもる」という意味。
春から秋にかけて消費したエネルギーを回復させ、来るべき春の芽吹きに備えて生命力を蓄える、とても大切な充電期間なのです。
無理に活動的になるよりも、静かに心身を養うことが、この季節の正しい過ごし方と言えます。

■冬の寒さは「腎（じん）」に響く

東洋医学において、冬に最もケアすべき臓腑は「腎（じん）」です。 「腎」は単に尿を作る場所ではなく、「生命力の貯蔵庫」であり、成長・発育・生殖・老化を司る重要な役割を持っています。
寒さによって「腎」が弱ると、以下のような不調が現れやすくなります。
足腰の冷え・だるさ
頻尿や夜間尿などの排尿トラブル
耳鳴り・難聴・めまい
白髪や抜け毛の増加
気力の低下
「なんだか急に老け込んだ気がする……」
冬にそう感じる方は、寒さによって「腎」が消耗しているサインかもしれません。

■幸貴堂がおすすめする「冬の養生」３つのポイント

弱りやすい「腎」を補い、寒邪（かんじゃ：寒さによる邪気）から身を守るための養生法をご紹介します。

１．「黒い食材」で腎をチャージする

東洋医学では「黒い色は腎に届く」と考えます。冬の食卓には、意識して黒い食材を取り入れましょう。

• おすすめ食材： 黒豆、黒ごま、黒きくらげ、ひじき、昆布、黒米など
• 体を温める食材： 羊肉、鶏肉、ニラ、生姜、シナモン、くるみ、根菜類

２．「三つの首」を冷やさない

「首」「手首」「足首」は皮膚が薄く、太い血管が通っているため、ここが冷えると全身の血液循環が悪くなります。
外出時のマフラーはもちろん、室内でもレッグウォーマーを活用するなど、「三つの首」をガードして冷気をシャットアウトしましょう。

３．激しい発汗は控える

冬は毛穴を閉じてエネルギーを漏らさないようにする時期です。
ホットヨガやサウナなどで無理に大汗をかくと、身体に必要な「気（き）」や「潤い」まで一緒に流れ出てしまい、逆に疲れやすくなったり、風邪を引きやすくなったりします。
冬の運動は、じんわり体が温まる程度のウォーキングやストレッチがおすすめです。

■その不調、お一人で悩まずご相談ください

「養生を意識しているけれど、冷えが改善しない」
「冬になると持病が悪化してつらい」
「自分の体質に合った漢方薬を知りたい」

冬の不調は、放っておくと春先の花粉症や自律神経の乱れにも繋がってしまいます。漢方薬舗幸貴堂では、お客様お一人おひとりの体質や生活習慣を丁寧にお伺いし、最適な漢方薬や養生法をご提案させていただきます。

お悩みの方は、どうぞお気軽に専門スタッフまでお申し付けくださいませ。
私たちが、あなたの健やかな冬ごもりをサポートいたします。

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