春は「デトックス」と「巡り」の季節。東洋医学に学ぶ、心と体を整える養生法

■春は「発陳（はっちん）」の季節

厳しい冬が終わり、草木が芽吹き、動物たちが動き出す春。
東洋医学では、この生き生きとした季節を「発陳（はっちん）」と呼びます。
これは、「古いものを押し出し、新しいものを発生させる」という意味。
冬の間に体内に溜め込んだ不要なものを外に出し（デトックス）、心身ともにのびのびと活動を始めるのに最適な時期です。
しかし、春は「三寒四温」と言われるように気圧や気温の変動が激しく、体が変化についていけずにバランスを崩しやすい時期でもあります。

■春にいたわるべきは「肝（かん）」

東洋医学において、春に最も働きが活発になり、ケアが必要な臓腑は「肝（かん）」です。 「肝」は、血液を貯蔵し巡らせる働きのほか、「自律神経」や「情緒」のコントロールを司っています。
春の強い「陽気」につられて「肝」が興奮しすぎると、気血が頭に昇ってしまい、以下のような「春特有の不調」が現れやすくなります。
精神面の不調： イライラ、情緒不安定、不眠、憂鬱
上半身の不調： のぼせ、めまい、頭痛、目の充血・疲れ
アレルギー症状： 花粉症、皮膚のかゆみ
「春になると、なぜかイライラしてしまう」「やる気が出ない（五月病）」
それはあなたの性格のせいではなく、季節の影響で「肝」が疲れ、気の巡りが滞っているからかもしれません。

■幸貴堂がおすすめする「春の養生」３つのポイント

高ぶりやすい「肝」をなだめ、スムーズなスタートダッシュを切るためのポイントをご紹介します。

１．「苦味」と「香り」で巡らせる

春の食材には、冬の間に溜まった老廃物を排出する力があります。
苦味のある食材： タラの芽、ふきのとう、菜の花などの山菜類は「解毒」を助けます。
香りの良い食材： シソ、春菊、セロリ、柑橘類、ハーブティーなどの香りは、滞った「気」を巡らせ、イライラを鎮めてくれます。

２．心も体も「ゆるめる」ことを意識する

春は、植物が枝葉をのびのびと広げるように、人間も「ゆったり」過ごすことが大切です。
締め付けのきつい服は避け、髪も結ばず下ろすなど、リラックスできる状態を作りましょう。
完璧主義になりすぎず、「まぁいいか」とおおらかな気持ちで過ごすことが、「肝」の負担を減らす一番の薬です。

３．夜更かしを避けて「血」を養う

「肝」は、寝ている間に血液を浄化し、蓄えます。
夜更かしや目の使いすぎ（スマホ・パソコン）は、「肝」の血液を消耗させ、不調を悪化させる原因になります。
春こそ早めに布団に入り、目と体をしっかり休めましょう。

■その不調、お一人で悩まずご相談ください

「環境の変化についていけず、心身ともに辛い」
「花粉症の薬が手放せないけれど、眠くなるのが困る」
「春先になるとめまいや頭痛がひどくなる」

春の不調は、放っておくと「五月病」や夏バテへと繋がってしまいます。漢方薬舗幸貴堂では、お客様お一人おひとりの体質や「肝」の状態を丁寧にカウンセリングし、最適な漢方薬や養生法をご提案いたします。

お悩みの方は、専門スタッフまでお申し付けくださいませ。
新しい季節を、軽やかな心と体で迎えられるようサポートさせていただきます。

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